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オリジナルonlyのラノベ創作記録です。 現在、更新が滞っていて訪問された方に申し訳ないと思っております。 なお、無断にて当ブログ内容を転載するのはおやめ下さい。宜しくお願いします。

2024

0328
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2007

0425
「お母ちゃん、お手々が冷たい、お手々がちんちんする。」
・・・・・・小学校の時、教科書で読んだお話です。
その時に学んだ美しい情景、こぎつねの台詞が思い起こされます。
大好きなお話として胸にきざみ、数年後。
本屋さんで黒井健さんの絵にひとめぼれ。
それからずっと手にしたいと願っていた絵本でした。

物語のすばらしいところは、
こぎつねのあふれんばかりの愛らしさ。
母さんぎつねとこぎつねの親子愛。
特にラスト、買い物から帰ってくるこぎつねとの再会シーンは、
子供ができた今、胸をうちます。
そして、
新美南吉が生涯追求したテーマです。
こぎつねと帽子やのおじいさん、…異種同士の交わり。(←注意:簡単にまとめました)

母さんぎつねは昔、人間にひどいめにあったので、
いざ町を目の前にすると足がすくんで動けなくなります。
何も知らないこぎつねに良く言い聞かせて、
ひとり手ぶくろを買いにいかせます。

どなたかがレビューで、
子供をひとり危険なところへ行かせて、自分だけ待っているなんて。
と母さんぎつねの行動は納得いかないと評されていましたが、
改めて読んでみますと、
テーマのために必要な行動だったということがわかります。

母さんぎつねの心のしこりをほぐすために、
純真なこぎつねが人間のよさを教えてあげるのです。
人が全て善だとはもちろん著していません。
無垢な心で向かえば、相応の対応をしてくれる、
こんな交流もあるんだよ、と優しく聞かせてくれているのです。

表現力のすぐれた南吉の文章は、本当にすばらしいものです。
いつになっても色あせない優しい世界。
雪の上にかかるコバルトブルーの影と、ひとすじの光が長くのびるさま。
黒井健さんの画が美しさをさらに深いものとして与えてくれます。

対象年齢には届いていませんが、幼い息子も一緒に味わってくれました。

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